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インプラント治療とは、失ってしまった自分の歯の部分に、人工歯根を埋め込みセラミック等で作られた人工歯冠をかぶせる治療法です。インプラント治療すれば、虫歯になる事はないのでしょうか?今回はインプラント治療を施した後の虫歯について、解説いたします。
根本的なことを言うと、インプラント治療を施した歯自体は、天然歯とは異なり虫歯にはなりません。そもそも虫歯は、天然歯の表面についているプラークに虫歯菌が住みつき、天然歯表面のエナメル質を溶かす事によって起こります。
インプラント治療で使用される人工歯冠は、セラミックやジルコニアなどの材料で作られています。セラミックやジルコニアは、酸などに非常に強く、エナメル質と違って溶ける心配はありません。また、人工歯冠は天然歯とは違って、表面がツルツルしていますので、プラークがつきにくいという利点もあります。
もちろん、インプラント治療をしていない天然歯は虫歯になる可能性があるので注意です。
インプラント治療に使用される人工歯冠は、セラミックやジルコニアといった非常に強い素材でできているため、基本的に虫歯の心配はありません。ですが、インプラントに隣接した天然歯には注意が必要です。
「インプラントは虫歯にならない!」と油断していると、隣接面の天然歯では、虫歯の進行が進んでいる時があります。また、隣接面は表面から見えにくい部分でもあり、虫歯の発見が遅れやすいと言う難点があります。
インプラント治療をした後は、特に念入りに口腔内のケアを行う必要があります。一般的なブラッシングでは、プラークが残ってしまうと言われています。ですから積極的にデンタルフロスなどを使って、隣接面を注意深くケアすることが大切です。
日本人が歯を失う原因の1つとして、言われているのが歯周病です。現在では「45歳以上の過半数が歯周ポケット保有者」と言われています(※1)。インプラント治療では人工歯根を埋め込み、その上にセラミックなどの人工歯冠をかぶせます。
基本的にインプラント治療を施された歯自体は、虫歯にはなりませんが、歯周病になるというリスクがあります。この様にインプラント周辺に起きる歯周病を「インプラント周囲炎」といいます。
インプラント周囲炎になると、インプラント周辺の歯茎に炎症が起き、顎の骨が溶かされていきます。インプラント周囲炎の原因は、自然歯と同じプラークであると考えられています。ですから、プラークを上手くコントロールできれば、インプラント周囲炎は予防できると言えるでしょう。
※1参照元:e-ヘルスネット_歯周疾患の有病状況(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-03-004.html)
インプラント治療は一般の歯科治療と異なり、歯茎を切開し顎の骨に人工の歯根を入れる外科的な手術です。そのため手術後まもなくは、歯茎の腫れや出血が起こります。しかしこれは一時的なことで、時間が経つにつれ徐々に治まってくる場合が殆どです。
ですが腫れが治まらず、出血がひどくなるようであれば、歯周病などに感染している可能性があります。その他、治療後のアフターケアが不十分であったりすると、腫れや出血を引き起こす原因になります。
歯茎の腫れや出血がある場合は迷わず、治療を受けた歯科医院を受診するようにしましょう。
インプラントが破損するという事はあるのでしょうか?インプラント自体は、セラミックやジルコニアといった非常に丈夫な素材でできています。ですから虫歯菌にも強く、衝撃などにも強いという特徴があります。しかしながら、インプラントも折れたり取れたりするケースが報告されています。
インプラント治療は顎骨に穴を開けて、人工歯根を埋め、その人工歯根に人工歯をつける手術です。つまり、人工歯根と顎の骨がしっかりと結合し、その上で人工歯根と人工歯がしっかり連結することが重要です。
ですから治療段階において、この顎骨と人工歯根の結合ができていない場合や人工歯根と人工歯の連結ができていない場合は、破損の可能性があります。
その他、治療後に外から強い刺激を受けたり、力を入れて硬いものを食べたりすることで、インプラントが破損するケースもあります。また、インプラント周囲炎などのトラブルによって、インプラントが脱落することも起きています。この様な場合は、速やかに受診するようにしましょう。
インプラント治療は、今まで述べてきた様にケアを怠ることで虫歯や歯周病にかかり、顎の骨が細くなっていくと言う現象も起きてきます。顎の骨が痩せてしまうと、ぐらつきが発生して最悪の場合はインプラントが脱落してしまうことがあります。
インプラントにぐらつきがある場合は、顎の骨にトラブルがある場合がほとんどです。これらの原因は食生活が関係している場合もあります。普段から柔らかい物ばかり食べて、硬いものを食べずにいると顎の骨も退化していくと言われています。
インプラントに大きな負担がかかるような食べ物は控えた方が良いですが、予防のために普段の食生活を見直すということも大切です。
インプラント治療を行う場合は、あらかじめ検査を行い歯周病があるかどうかをチェックします。そして歯周病がある場合には、先にそちらの治療を行ってからインプラント治療を行います。
例えば、歯の根が炎症を起こしている場合などは、予後が悪くせっかく埋め込んだ人工歯根が結合しないばかりでなく、インプラントが脱落するというケースがあるからです。
インプラントをしない歯が虫歯の場合にも、先に虫歯の治療を行ってからインプラント治療を行います。虫歯があると不潔になりやすいだけでなく、他の歯にも影響を及ぼす可能性があるからです。
基本的にはインプラント治療の前には、虫歯や歯周病の治療を行います。ですが、その方のお口の状態によっては、同時に治療できるケースもあります。詳しくは受診する医院に、相談することをオススメします。
インプラント自体は、セラミックやジルコニアなど非常に強い素材でできています。ですから基本的に虫歯にはなりません。しかし、インプラントは寿命があります。
厚生労働省の調査によると、インプラントの平均的な寿命は約10年〜15年とされています。人によっては10年より短い人もいれば、20年以上と長い人もいて千差万別です(※2)。
また、短い期間しか持たなかった人は、そもそも治療が充分でなかったことが考えられます。ですがメンテナンスの仕方によっては、インプラントの寿命は長くなるでしょう。
インプラント以外の治療法の場合の寿命は、入れ歯については4年〜5年、ブリッチについては7年〜8年と言われています(※3)。
インプラントを長持ちさせるためには、治療後のメンテナンスはもちろん毎日のお手入れが大切といっても過言ではないでしょう。定期的な点検を受け、インプラントを大事に使うことが長持ちのポイントです。
※3参照元:秋元歯科クリニック_インプラントは虫歯になるのか?(https://www.akimotodental.jp/column/implant-caries.html)
10メーカー、12種類の豊富なインプラント体[※2]から、骨の状態に合わせて適切なプランを提案。
クリニックが金利を負担。36回まで金利0%!最長84回支払いのデンタルローンが活用できる。
藤沢駅・茅ヶ崎駅からアクセス◎小田急線「長後駅」西口下車徒歩5分と退勤・下校の間にも通いやすい。
[※1]インプラントの主要な学会・資格取得の条件
・国際インプラント学会(ICOI)認定医:12ヶ月以上経過しているインプラント症例、20症例の提供、各国際口腔インプラント学会研修の受講、等(参照元:https://implant-fukuoka.jp/about-icoi)
・国際口腔インプラント学会(ISOI・DGZI)認定医:インプラント症例、術後3年経過のドキュメントを20症例提出、筆記試験合格、教育講演の受講、等(参照元:https://kokusai-implant.jp/authorize.html)
・日本口腔インプラント学会(JSOI)専門医:インプラント症例、上部構造装着から3年以上経過している症例を20症例以上提出、筆記試験、面接試験、等(参照元:https://www.shika-implant.org/certification/specialty/saisoku.html)
・日本顎顔面インプラント学会 専門医:該当学会の認定指導医・専門医の下でインプラント症例の診断、治療計画、インプラント手術合計30症例以上の経験、筆記試験等(参照元:[PDF]https://www.jamfi.net/senmoni/PDF/senmonikisoku2021.pdf)
・日本顎顔面インプラント学会」専門医:該当学会の認定指導医・専門医の下でインプラント症例の診断、治療計画、インプラント手術合計30症例以上の経験、筆記試験等
[※2]2023年6月21日に調査時点の情報です。
[※3]Google検索で「藤沢 インプラント」と検索して出てきた歯科医院・クリニック62院の中から、「主要な学会の認定医以上の資格[※4]をもつ医師の在籍」「取り扱うインプラントが3種類以上」「フラップレス手術に対応」が公式HPで確認できる藤沢市の歯科医師・クリニックを選出しました。(2023年6月21日調査時点)
[※4]調査の中でインプラントメーカーの取扱いは1~2種類の歯科クリニックが多く、3種類以上は選択肢が多いと判断しています。